【ミニコラムVol.19】
日本を代表する窯元 有田焼

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有田焼は、透き通るような白に、
華やかで繊細な絵付けが有名ですね。

有田焼は「磁器」に分類されます。

磁器は、さらに硬質な焼き物で、
他の焼き物に比べてツルツルとしている手触りも特徴です。
硬くて耐久性が高く、割れにくい上に軽くて薄いので、
昔から日本全国の殿様級の人々に珍重されてきました。

「有田焼」とは、佐賀県有田町周辺の地域で焼かれた磁器の総称で、
その有田焼を港のある「伊万里」から輸出したものが
「伊万里焼」と言われるようになったので、
「伊万里焼」も有田焼なのです。

約400前に誕生し、
日本における磁器の起源となっています。

当時、有田に定住した朝鮮半島の陶工たちが陶器の製法に磨きをかけ、
さらに柿右衛門らが色絵磁器を生み出し、
有田焼の技術はますます進化してきました。

 

 


有田焼には今日では主に
『柿右衛門』
『古伊万里』
『鍋島』
の3つの様式に分類されています。

柿右衛門様式は、
17世紀後半の有田の陶芸家
「酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)」が確立した作風で、
白磁の余白を活かしつつ、赤を基調に青や緑など様々な色使いで、
鹿・虎・鳥などの動物や、竹や紅葉など
植物をモチーフにした作風が多いことが特徴です。
右衛門の作品は17世紀後半にはヨーロッパに多数輸出され、
王侯貴族の間で絶大な人気を博したそうです。

ドイツの名窯で世界的に有名なマイセンは、
この「東洋の美しい磁器に匹敵するようなものをつくれ」
というポーランド王からの命を受けて開かれたといわれています。

古伊万里様式は、
藍色をベースに、赤や金色で色付けされているものが多く、
鳳凰や龍などの想像上の動物からシノワズリ風の模様など、
枠にとらわれない自由な絵柄が、白磁を埋め尽くすほど絢爛に描かれて
濃い藍色の染付に金襴手と呼ばれる赤や金の絵の具を施した、
絢爛豪華な模様が特色です。

鍋島様式は鍋島焼とも呼ばれ、
藩主の所持用や諸大名や公家への献上品として、
鍋島藩直営の窯で作られた高級品を指します。

献上品ということもあり、歪みのない整った成型と、
乱れのない規則正しい模様や、純和風の図柄が特徴で、
大きさや出来上がりの形も厳しく定められたため、
今日まで残っている作品は、極めて上等の品しか残っていません。



 


有田焼の手法は、伝統的な「手描き」と、
大量生産を目的とした「転写」の2つの手法があります。

転写は、印刷絵付とも呼ばれていますが、
大量生産が一概に安価ということもありません。

一部が転写で、色や線が手描きの手法もあるので、
こうしたすべての高い技術が有田焼の成す技といえます。

ぜひ、実際に手にして、感触で技術を確かめたいものですね。

 

 

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