【ミニコラムVol.20】
日本を代表する窯元 伊万里焼

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伊万里焼も、
日本の有名な窯元として、ブランドを確立していますが、
伊万里焼は、「有田焼」でもあります。

現在の佐賀県有田町で製造された磁器は、
陸路を経て伊万里港から出荷されていたため、
総称として伊万里焼と呼ばれていましたが、
明治になって鉄道網の発達に伴い、
輸送手段が海路から陸路へと変化したことから、
有田地区で製造される磁器を有田焼、
伊万里地区で製造される磁器を伊万里焼、
と区別するようになりました。

また、よく耳にする「古伊万里」。
「古伊万里」と「伊万里」は、
作られた時代が違います。

「古伊万里」はその名の通り、「伊万里焼」よりも古い時代、
「江戸時代」に焼かれたもので、骨董的意味ももちます。
そして明治以降に現在の佐賀県伊万里市で焼成された陶磁器のことを
「伊万里焼」と呼んでいます。


伊万里焼は「IMARI」ブランドとして、
海外でも高い人気を保っていますが、
伊万里焼が海外に知られるようになったきっかけは、
中国(当時は明:みん)での内乱でした。

それまで、欧州で人気だった中国磁器の海外貿易が禁止されたことで、
それに代わる最良の品として日本の「伊万里焼」が
欧州へと輸出されるようになったのです。

シノワズリ様式の流行もあり、
古伊万里はヨーロッパの王侯貴族達に愛され、
今でも「Old IMARI(オールドイマリ)」として
世界中に熱烈なコレクターが存在しているほどです。

中でも、ドイツ・ベルリンにあるシャルロッテンブルク宮殿には、
膨大な伊万里焼のコレクションが至るところに飾られている
「磁器の間」が存在します。

高級食器メーカー「マイセン」の祖ともいえる、
ポーランド王アウグスト2世も熱狂的な収集家で、
自身の軍隊と磁器を交換したというエピソードも残っています。

当時の伊万里焼に対する王侯貴族たちが
熱狂された様子がうかがえますね。




その後、国内でも、江戸文化の発展に伴い、
外食産業がさかんになり、
それまで高級品であった磁器の需要も高まり、
大衆化されて、現在に至ります。

佐賀県は、現在まで続く焼き物の街へ行って、
世界に誇れる伊万里焼・有田焼の伝統を感じたいですね。

 

 

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