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【ミニコラムVol.35】
熨斗(のし)の豆知識

こんにちは!
VICTORIA Designのミニコラムをご覧くださり、
まことにありがとうございます

お中元やお歳暮、結婚祝いや法要のお供え物などの
贈り物をするときにかける「熨斗(のし)」。
この「熨斗を掛ける」という文化の由来はどこから来ているのでしょうか。

熨斗にはいくつか種類があり、かけ方、書き方それに外熨斗と内熨斗の違いもあります。
なんとなく難しそうな「熨斗」について、今回は調べてみました。

 

【そもそも熨斗とは?】

出典: https://shaddy.jp/manner/wrapping/decoration/images/img_01_01.png

 

熨斗というのはフォーマルな贈り物をする際に、熨斗紙の表書きの右上にある飾りのことです。

もともとは神仏への奉納のときに長寿を示す縁起物として、
あわびを薄く伸ばして干したものを添えていたのが始まりとされています。

室町時代の祝い事や出陣前の儀式のときにも、
このあわびの熨斗は欠かせないものとなっていました。

現在では水引や熨斗が印刷してある「熨斗紙」が広く使われていますが、
本来は贈る品物に“掛け紙”をして、紙でできた紐(水引)でくくり、
熨斗を添えて贈るのが習わしとなっていました。

 

 

【熨斗の種類と書き方】

熨斗の種類はいろいろありますが、
水引の色や結び方によって使い方が変わってきます。
ここでは、よく使われている一般的なものをご紹介します。

出典: https://www.sweets-favori.com/uploads/1/1/7/2/117232879/noshi-13_orig.png

 

◆紅白 蝶結び◆
蝶結びの結び目は何度ほどいてもまた結び直せることから、
何度繰り返してもよい祝い事のときに使います。
(出産祝い、出産内祝い、新築祝い、快気祝いなど)

◆紅白 結び切り◆
結び切りの結び目は、一度結ぶとなかなかほどけないことから、
1度だけであってほしい祝い事のときに使います。
(結婚祝い、お見舞い、快気祝いなど)

◆黒白 結び切り◆
弔事の贈答や仏事全般で全国的に使われます。このとき熨斗はつけません。

その他にも黄白の結び切りは、主に関西地方での法事、
法要のときに使用されることがあります。

地域によって細かい使い分けがある場合があるので、
分からない場合はその地域を良く知る方に確認してみてください。

 

【熨斗紙の掛け方】

出典: https://mylifestyle40s.com/wp-content/uploads/2017/03/113-11.jpg

まず贈答品の上下を正しくして、正面から熨斗紙を掛けます。

裏面を向けて熨斗紙が左右交わる場合は、
向かって右側の熨斗紙を上に重ねると「慶事掛け」、
左側の熨斗紙を上に重ねると「弔事掛け」になります。

「慶事掛け」はお祝い事の時に、「弔事掛け」は
お悔みごとの時にと覚えておきましょう。

どちらを上にするかで意味が違ってくるので、
間違わないように気を付けましょう。

なお、これは熨斗紙の左右が裏面で交わらない場合は気にすることはありません。

 

【熨斗紙の書き方】

熨斗紙の水引から上の部分は「表書き」と言って、“贈る目的”を書きます。
水引から下の部分は「贈り主」の名前を書きます。

出典: https://image.rakuten.co.jp/oyasumi/cabinet/category/wrapping/noshi-use.gif

表書きには例えば入学や成人、
出産や七五三など一般的なお祝い事なら「御祝」、
結婚のお祝いであれば「寿」や「御結婚御祝」などを書きます。

表書きの下には贈り主の「名前」が入りますが、
出産内祝いのときには「赤ちゃんの名前(ふりがな付き)」を書きます。

 

【外熨斗と内熨斗の違い】

出典: https://www.lettuceclub.net/news/article/140569/i794185/

熨斗には「外熨斗」と「内熨斗」の違いがあるのをご存知ですか?

●「外熨斗」→贈答品の包装紙の上から熨斗紙を貼ることで、
  何の目的での贈り物なのか見てすぐに分かるようになっています。

●「内熨斗」→熨斗紙を貼った贈答品を包装紙で包んでいるので、
  外からはどんな目的で贈ったかは見えません。

外熨斗は先様に贈答品を直接お渡しするときに
「どんな目的の贈り物か」というのがとてもわかりやすいです。
主に結婚祝いや出産祝いなどの祝い事や、法事、法要のお供え物の時にも
誰が贈ったものか分かりやすいので外熨斗が適していると言えます。

内熨斗は手渡しではなく、宅配便で送るときによく使われます。
宅配便では品物を運ぶ際中に熨斗が破れたりするのを防ぐために内熨斗にすることが多いです。

そして内祝いでも内熨斗が好まれます。
理由は「相手のお祝い事ではなく、自分の喜びごとをおすそ分けする」という
内祝いの元々の意味があるので控えめな表現にされる傾向にあります。

少し控えめにしたいときは「内熨斗」、
何の目的の贈り物かをはっきり見せたい時には「外熨斗」のように考えると、
どちらにするのか決めやすいと思います。

 

【まとめ】


今回の「熨斗の豆知識」はいかがだったでしょうか?

「熨斗」はフォーマルな贈り物をするときに使うものですが、
水引の色や結び方、外熨斗・内熨斗に関しても意味を理解することで
少し使いやすくなった気がしませんか?

日本人としてスムーズに熨斗を選ぶことができたらとてもかっこいいですね!

 

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